READ 2 INNOVATE! 読書からイノベーションを起こす情報集!

『1冊20分読まずに、「わかる!」すごい読書術の』の著者渡邊康弘が、最新のビジネス書をはじめ、読書会や読書法など、読書とイノベーションに関する様々な情報をお届けするブログです。

【名著が早くも翻訳】書評:『やり抜く力―人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース (著), 神崎 朗子 (翻訳) ダイヤモンド社 (2016/9/9)

こんにちは、渡邊です。


先々週から、
『1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術』の
全国行脚!!

今回は、福井、熊本、大阪を周ってきました。
どの会も30名を超える方々にお集まりいただき、
『1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術』を
体感していただきましたよ。

「本を出して何か変わったことがありますか?」
最近、こんな質問をよく受けるようになったのですが、
ほんと変わったのが、本で私のことを知って
会いに来てくれる人がいること。

これが何よりも嬉しいですね。

いやぁ、サンマーク出版の担当編集の金子さん、
広告代理店のKさん、ありがとうございます。

とばかりに、本当に有り難いところです。

本日も朝から大阪へ移動!
新幹線の中、本メルマガをお送りしています。

さて、10日ぶりの本の紹介はコチラ!!

今年下半期一の良書がリリースされました。

編集者は、元大和書房エースの三浦岳さん。
昨年の『ゼロベース思考』に続き、
素晴らしい訳書がでました。

しかも、相棒の翻訳者は神崎朗子さん。
いやぁ、大和書房で
『スタンフォード自分を変える教室』など

ベストセラーを生んできた二人が、
今度は、出版社を変えて出してくれました。

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■本日の一冊

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やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

  • 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2016/09/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

ベネディクト・キャリーの『HOW WE LEARN』(脳が認める勉強法)
ピーター・ブラウンの『make it stick』(使える脳の鍛え方)
アンダーソン・エリクソンの『PEAK』(超一流になるのは才能か努力か?)

海外で学術的な最先端を行く良書は
これら三つだった。

そして、今年に入って出た一冊が
アンジェラ・ダックワースの『GRIT』だ。

アンジェラ・ダックワース「成功のカギは、やり抜く力」(TED)

www.ted.com

アンジェラ・ダックワースの指導教員は、
心理学の世界的権威マーティン・セリグマン教授ともあって
アンジェラの視点という大変興味深い。


それでは早速本書を見ていこう

 

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■本書の共鳴ポイント

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「必死に努力する以前に、まずは楽しむことが大事」

打ち込みたいものが見つからず、毎日何時間も努力をする
覚悟ができていないうちは、興味を持ったことをひたすら
楽しんで、どんどん興味が湧くようにしたほうがよい。

最初の段階では、初心者はまだ必死でうまくなりたいとは思っていない。

威圧的な両親や教師は、子どものやる気を損なってしまうことが
わかっている。いっぽう、自分の好きなことを選ばせてもらえた子どもは、
ますます興味を持って取り組み、のちに一生の仕事として打ち込む確率が
高くなる。

最初に厳しくしすぎると「取り返し」がつかなくなる

『全部わからなくてもいいのよ。大事なのは話を聴いてやることなの』

情熱に従って生きたいと思うのに、まだ「これだ」と思うものが
見つかっていない人は、最初の最初から始める必要がある。「発見」だ。

「私はどんなことを考えるのが好きだろう?」
「いつのまにかよく考えているのはどんなこと?」

「新しきものに古きものを見出したとき、人は注意を引かれる―
あるいは古きものに、さりげない新しさを見出したときに」
心理学者のウィリアム・ジェイムズ

エキスパートはこの「3つの流れ」で練習する
1.ある一点に的を絞って、ストレッチ目標(高めの目標)を設定する
2.しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す
3.改善すべき点がわかったあとは、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する

「意図的な練習」は1日に3~5時間が限界

「忘我の境地で、自我の意識がほとんどなくなります。
自分の意思とは関係なく、手が勝手に動いているような感じです。
私は畏怖と驚異に打たれて、ただその場に居合わせるだけ。
(音楽が)勝手に流れていくんです。」

「やり抜く力」の強い人は、ふつうの人よりも
「意図的な練習」を多く行い、フロー体験も多い。

・明確に定義されたストレッチ目標
・完全な集中と努力
・すみやかで有益なフィードバック
・たゆまゆ反省と改良

幸福になる方法は「快楽を追うこと」と「目的を追うこと」

「いまから15年後の自分を想像してみましょう。
そのとき、あなたにとっていちばん大切なものは何でしょうか?」
「もっといい人間になりたい、と思わせてくれるような
生き方をしている人はいますか?それは誰ですか?
そう思う理由は何ですか?」

「成長思考」「やり抜く力」を伸ばす表現
「よくがんばったね!すばらしい」
「今回はうまくいかなかったね。一緒に今回の方法を見直して、
どうやったらもっとうまくいくか考えてみよう」
「よくできたね!」もう少しうまくできたかもしれないと
思うところはあるかな?」
「これは難しいね。すぐにできなくても気にしなくていいよ」
「もうちょっとがんばってみようか。
一緒にがんばれば必ずできるから。」

愛情ゆえの厳しさの根底にあるのは、無視無欲の思いです。

マッカーサー賞の受賞者も、ノーベル章の受賞者も、
オリンピックのチャンピオンも、偉業を達成したのは
「やり抜く力」が強かったからだ。
偉業を達成した人で「やり抜く力」の強くない人になど、
会ったためしがない。


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本書の中でも特におもしろかったのは、
アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスの幼少期の話だ。

ジェフ・ベゾスの母、ジャックリン(本書ではジャッキー)は、
ベゾスを17歳の時に産んだ。
17歳だったから、どのように子育てをすればいいのか?
先入観がなかったため、
子どもたちがいったいどのように成長するのか?
どんなことに興味を持っているのか?
注意深く観察したそうです。

ベゾスはどんどん大きくなって
いろんなものを開発し、やがてコンピューターサイエンスと電気工学を
まなび、ウォールストリートへ。
そして、インターネット業界が年率2,300%にも上るという事実を知り、
アマゾンドットコムをスタートさせる。

もしも、母ジャックリンが偏見を持って、
子どもに好きなことをさせなかったら、
私たちは、アマゾンの便利さを享受していなかったかもしれない。

もしかすると、本を読み終えるというのは、
「やり抜く力」を育てているのかもしれない。

本書はかなりの良書。
きっと、本書はあなたの学習に対する興味を深めてくれる一冊だ。

 

やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

  • 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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