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『1冊20分読まずに、「わかる!」すごい読書術の』の著者渡邊康弘が、最新のビジネス書をはじめ、読書会や読書法など、読書とイノベーションに関する様々な情報をお届けするブログです。

【短期間で成果を上げる人だけがやっている9つのこと】書評:『時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS』 シェーン・スノウ (著), 斎藤 栄一郎 (翻訳) 講談社 (2016/8/30)

こんにちは。渡邊です。

良書っていったい何だろう。
本を出版させて以来考えることが
多くなりました。

出版業界の中では、
売れた本が「良書」なわけなのですが、
私にとっての「良書」は
いったいどうなのだろう。
その定義が難しいのえす。

この本いいなという場合には、
自分の中にすでにそのアイデアの芽が出かかっていて
あっ!そうそう。こう言いたかった!
という場合が、この本いいなという気づきにつながる。

だから、私にとっても良書は、
直前まで、悶々としていて
本を読んだ瞬間に、そうそうと
「思い出す」ような感覚なのか。。。。

そういってしまえば、そうなのだが、、、、
まだ自分の中の良書の定義が難しいところ。

個人的な良書の特徴として、
・書かれていそうで、まだ誰も書いたことがなかった
・事例は知っているけど、こういう書き方をするとは思わなかった

新しい切り口や新機軸を見せてくれるような本が
良い本としているような感じです。

いろいろと考えているですが、
これには、また後日。

さて、本日の一冊は、
最近読んだ中でも、
思った以上に歯ごたえがあった一冊です。


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■本日の一冊

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時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS

時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS

 

 

時間をかけずにうまく人と、
継続しているのになかなか目の出ない人。

大きなチャンスをものにできる人と、
まったく駄目な人には、ほんのわずかな差があるように感じる。

この3年ほど、出版企画に落とし込んでいる企画があって、
このことをずっと考えていた。

上場企業の社長や、ベンチャー社長、70万人を動員した映画監督、
累計350万部を超えるベストセラー作家など。

これまで私は、それなりに著名な人の側で
その成功の要因を目にしてきた。

一瞬にして成果を上げる人と、
ずっとやっているのにまったくなダメな人。

そこには、ほんの少しの思考のクセの違いにあると。

本書は、私のそうした知的好奇心を満たしてくれる一冊だ。

著者のシェーン・スノウは、
海外でビジネス誌として有名な「ファスト・カンパニー」誌をはじめ、
ワイアード」「タイム」「ニューヨーカー」など様々な媒体で
イノベーションに関する記事を執筆しているジャーナリスト。

shanesnow.contently.com

注目されているジャーナリストなためか、
本書の特徴は、事例がすごくいい。
JJエイブラムス、イーロン・マスクベンジャミン・フランクリン
ミッシェル・ファン、ダイソン、セカンド・シティ、タンブラーなどなど。

 

www.youtube.com


(日本のざわちん?みたいなだけど、もっとすごい)


その名は知っているはずなのに、
そんなエピソードがあったなんて
と気づかされることも多く、
楽しみながら読み進めていくことができる一冊だった。

著者はこの本を書きはじめる際に
「彼らは、なぜあれほど短期間で結果を出せるのか」

そう問いかけて、本書を書き上げたそうだ。

この本が伝えたいことは、
・思わぬ成果を偶然に生み出す能力は意識的に発揮できる
・運は自ら切り開ける
・ルールやしきたりは無視していい
・成功への最良の道はいつも同じではない

という4つのことと、
9つのスマートカットについて書かれている。

それでは、本書のポイントを見ていこう。


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■本書の共鳴ポイント

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非公式のメンター制のほうが公式のメンター制よりも
キャリアの結果に大きく重大な効果があった

「自分以外がしでかした失敗」だから本能的に他人事と捉え、
無意識のうちに「自分は同じ轍を踏まない」と考えるようになる

セカンドシティがコメディアン短期育成のために心がけていること
(1)迅速にフィードバックする
(2)フィードバックは人格と切り離す
(3)研修生と個人的な関わり合いを持たず、プレッシャーを与えない

アップウォージーはフィードバックを精査し、見出しごとにクリックした
ユーザーの割合や、友だちとシェアした数を調べた。
余計な思い込みを排除し、客観的に検討して最も効果的な見せ方を突き止めた。

「運がいい」という現象は、「タイミングよく、絶好の位置に居合わせる」

波に乗る方法は、2つある。
かなりエネルギーを消耗するパドリングをしながら波を探し回る方法と、
遠くから大局的に波の動きを把握するパターン認識

よくあるハリウッド流の出世パターンだ。
人脈豊富な人物と仲良くなり、そこを足掛かりにする。

「共同」とするのは、才能ある無名の脚本家や監督、
訳者にエイブラハムという看板、つまり自分の信用を貸し、
彼らを世に送り出そうと手を差し伸べるためだ。
シナトラの法則の恩返しといったところか。

「勢い」は成功の重要な柱であると同時に、
成功の予測材料でもある。

勢いを味方につける秘訣は、自分の中に
潜在的なエネルギーを蓄えておくことだ。
不意に訪れたチャンスが何倍にも増幅される。

成功になかなかたどり着けない原因の1つは、「ノー」と言えないことだ。

小さな判断がいくつも重なると、その後の自制心がなくなることが判明した


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本書の裏側には、
ハッカーの発想力+起業家の行動力が生み出す、
市場を瞬時に制圧(独占)する秘訣が書かれているのでは
と感じた。

本書は素晴らしき翻訳書。
おすすめだ。

 

時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS

時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS

 

 

1冊20分、読まずに「わかる! 」すごい読書術

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