【すべての先生と言われる人は本書を読むことは義務だ!】 書評:『脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実! 』 ベネディクト・キャリー (著), 花塚 恵 (翻訳)
ようやくといっていいほど、
原著『How We Learn』の翻訳書
『脳が認める勉強法』が発売された。
この本によって、多くの勉強法や記憶術関係のあり方
そのものが問われ、変わってしまうことだろう。
もし、あなたがフォトリーダーであったり、
私のレゾナンスリーディングを受けているとしたら、
これまでやってきたことは決して
間違いではなかったことを確信することだろう。
とまぁ、ちょっと強気に書いてみたんだが、
本書は実にいい。
原著を読んだ時に、
ひとつのひとつのフレーズが刺さった!
脳科学って、みんなが思っている以上に便利じゃないし
万能ではないんだけど、まぁこの本が書いていることは
これまでの学説、実験がよくまとまっている。
学習を高めるコツは、
「バイアス」と「余白(孵化、インキュベーション)」
に隠されている。
正直、あなたが今何かを学んでいて、
勉強法や読書法を教える人に従事しているとする。
そのときに、この二つの話がでてこなかったら
その学習方法は疑った方がいい。
こういうのは極端なんだけど、
ついこないだまで、脳科学、認知科学の
関心事はこの二つにあった。
本書では、特にこの「余白」に詳しく描かれている。
(本書では孵化(incubation)、厳密には抽出(percolation)と呼んでいる)
※抽出=percolationだとちょっとニュアンスが違うような気もするが。。。
なかなか難しい訳出である。
もし、あなたがフォトリーダーなら、
この孵化(incubation)というのは、
なじみ深いはずだ。
私はフォトリーディングインストラクターではないので、
本ベースで話すけど、
生産的休息は原書に、incubationと書かれている。
フォトリーディングの原著をみて
びっくりしてしまったんだが、
生産的休息はincubationだったんだね。
だから、読書をした後に
休息こそを取ることが大事なんだ。
脳にとっての情報の孵化を行っている。
では、本書をまとめると
いったい、どんな学習法がいいのか?
(詳しくは本書を読んでね)
簡潔に伝えると、
・分散学習をすること。一夜漬けをせず、何度かに学習を分けて学ぶ
・アプローチを変えて学習する。反復学習はNG。あのてこの手で変化をつけた学習をする。
・勉強とは、いろんな状況下でも実力を出せることを指す
・思い出したかったら、「強い手がかり」を残すこと
・学習の環境をいろいろと変えること
・問題解決には四つのプロセスがある
第一段階「準備」第二「孵化(incubation)」第三「ひらめき」第四「検証」
⇒厳密には抽出(percolation)
もちろん、これだけではないけど、
これらを伝えるために、あの手この手の実験結果を伝えてくれ
『How We Learn』の本質を教えてくれるのが本書だ。
ぜひ、一読をしてほしい。