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『1冊20分読まずに、「わかる!」すごい読書術の』の著者渡邊康弘が、最新のビジネス書をはじめ、読書会や読書法など、読書とイノベーションに関する様々な情報をお届けするブログです。

【火花は好まなかったけど、想いは似ている】 書評:『夜を乗り越える』 又吉直樹著

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ピースのお笑いは、昔から好きで、

売れない頃からテレビに出始めた時の
又吉さんはすごく共鳴されることが多かったです。

小説を読むのに、のめり込むより、
まだ、本は実用でありたいと思うので、
火花の感性や文学性については、
僕的にまだわかりませんでした。

きっと、大学生の時にはじめて読んだ
村上春樹さんのように、
後々にぞの全貌が明らかになるのではと
感じています。

この本はすごい共鳴するところが多かった。

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当時僕が本に求めていたのは、自身の葛藤や、内面のどうしようもない感情をどう消化していくかということでした。
p54
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読書が得意な人って、もしかすると
人に相談するのが、そんなに得意ではない。
だから、本に何かを求めるのではと思っています。

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これはおもしろいものが書けると確信し書き始めました。
でも原稿用紙十枚しかかけない。

中略

え、小説ってどういう構造になっているんだっけ。
どんな文体が、構成が、方法があるんだっけ。

 その時から初めてそういう視点でも小説を読むようになりました。

おかげで読書がすごくおもしろくなりました。

すべての作家をまず尊敬することができました。
p57
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映画制作会社を手伝っていたとき、
その監督から学んだのはこのことです。

いろんな作品を批評するのは簡単だけど、
それをはじめて作る段階になって、
その難しさを知る。
だから、まずその作品を
尊敬できるようにならないといけない。

僕の黒歴史ですが、
『ビジネスモデルYOU』という本の翻訳協力を
させていただいたときに、
より実感しました。

批評するには、まず自分が書けるようにならなくては。
そして、良い本、面白い本はどうやって生まれるのか?

面白くない本に出会ったら、ラッキー。
どうすれば面白くなるのか?
徹底的に考えることが大切なのです。

このことは僕の大好きな幽遊白書
ハンターハンターの冨樫先生も
売れない時にやっていたそうです。

その時は、
「おもしろくない映画を徹底的に何百本も見て、
どうすれば、面白くなるのか?」
それをストックしていったそうです。

批評以前に、
まず、すべての著者を尊敬すること。

簡単そうで、案外難しいんですよね。
これが、、、、
未だに、誰かのパクりやコンセプトを許可なく
真似しているのを見るとちょっと許せない自分がいて、、、
なかなか難しいなぁと思います。

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 だから本を好きな人以外にも本は読んでもらいたいと思うんです。本は一回で理解できる人達だけのためのものでもありません。再読が許されています。一度買ったら何度も読めるというのが本のすごく良いところだと思います。
p125
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ほんと、そうなんですよね。
一回で、理解しよう。熟読レベルまでの知識を得ようとするから、読書が苦手になっちゃうんです。
何回読んだっていいじゃない。

だって、映画だって、マンガだって
いい作品は何度見ても、その時々の心情に合わせて
気づきがあるから、、、

いやぁ、面白かった。

また、読みたい一冊でした。

おしまい。

 

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

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僕の読書術はこちらより

1冊20分、読まずに「わかる! 」すごい読書術

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