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【優れた本には多くの言葉を必要としない】書評:『サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方』

【優れた本には多くの言葉を必要としない】
書評:『サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方』
ロバート・K・グリーンリーフ著 野津智子 (翻訳) 山下智也(編集・プロデューサー) 出版社: 英治出版 (2016/2/23)

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サーバントリーダーシップを提唱した
マサチューセッツ工科大学スローン・スクール、
ハーバード・ビジネス・スクールの客員講師であった
ロバート・グリーンリーフの一冊。

本書では、サーバント、教育と成熟
リーダーシップの危機、夢を先延ばししていないか
老後についてについて書かれている。

本書のような一冊は、
評するのが難しい。

それは、何年も側において生きて、
そして、人生の節目節目で読みたい一冊だからだ。

訳もいい。野津智子さんが勤められているから、
安心して、本文を楽しめる。

英治出版さんの、
シンクロニシティ
サーバントリーダーシップ
『源泉』
などは、本当に深くまで入り込んでいけるような本。

こうした本が日本で翻訳され、
そして、
少しでも多くの人に目に留まることが嬉しい。

さて、実はそう考えてから、
早一カ月が過ぎてしまい。
いかんせん、書評をと思っていたのだが、
やっぱり、書けない、笑。

なので今回は、この本の一番今刺さった
二つの言葉を紹介して終わりたい。

昔の道教信者は次のように述べている。
『リーダーがうまく導いている場合、人々は『自分たちの力で成し遂げた』と言う」と。うまく導いているとき、リーダーはその夢に奉仕しており、さらによい夢を探している。また、そのようにみられている。夢は優れたビジョナリーによって明確に語られるべきであり、リーダーはビジョナリーの説得にいつでも快く応じる寛容さを持つ必要がある。共同での取り組みにおいて人々を団結させるのは、考えであって、リーダーのカリスマ性ではない。また、夢を信じるリーダーの気持ちが伝えられてこそ、人々の実現へと動かすのに必要な献身的な支援を得ることが可能になる。(p160)

価値ある生き方をする人は、自分が土台とする考えに対し、ある程度確信をもっています。すると、精神的な強さがもたらされ、問題が多く絶えず変化する世界を霊性に見られるようになります。ものごとの意味を問うようにもなります――判断するのではなくむしろ視野を広げて、自立した人間としていっそうしっかりとした考え方を持てるようになるのです。最終的には、一人ひとりが、拠って立つ基盤を確立し、きちんと自立することになります。(p182)

本書は、ロバート・フロストが言ったように
「何度も何度も、繰り返し読んで、
自分にとっての意味を見出していきたい」
そうした本だ。

 

サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方

サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方