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『1冊20分読まずに、「わかる!」すごい読書術の』の著者渡邊康弘が、最新のビジネス書をはじめ、読書会や読書法など、読書とイノベーションに関する様々な情報をお届けするブログです。

【稀代のマンガ家。『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井先生の仕事術に迫った一冊】 書評:『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書) 』 松井 優征 (著), 佐藤 オオキ (著)

【稀代のマンガ家。『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井先生の仕事術に迫った一冊】
書評:『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書) 』
松井 優征 (著), 佐藤 オオキ (著)

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ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書)

ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書)

 

 

GWも仕事三昧の日々ですが、
少し仕事の方も、落ち着いてきました。

今日は、インプット&アウトプットデイ。
読みたかったけど読めなかった本を
レゾナンスリーディングで読んでいます。

最初の一冊は
魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井先生と
デザイナーの佐藤オオキさんとの対談本
『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書) 』。

知っている人も多いけど、僕は結構マンガが大好きです。
日々、少年誌、ヤング誌はすべてチェックしますし、
ビジネス書とは別に、年間1000冊はマンガを読みます、笑。

僕にとって、マンガは「水」や「空気」のようなもので
それがなくなると、具合が悪くなってしまうんです。

ここ数年、すごいなぁと思ったマンガ家さんがいます。
それは、本書の松井先生。

松井先生は、
魔人探偵脳噛ネウロ』を描かれて、
この作品もすごいなぁと思ったのですが、
暗殺教室』が出たときの衝撃はもっとでした。

何より、マンガをいいタイミングで終わらせることができる。
それでいて、次回作でちゃんとしっかり決められるマンガ家さん。

そういうマンガ家さんは大尊敬なんです。

すごく好きですが、
尾田先生は『ワンピース』だけですし、
岸田先生も『ナルト』だけ。

一作品だけの爆発的なヒットを出せるマンガ家は
もちろん、すごいですが、
僕的に、何作品も続けてヒットを出せるマンガ家って
もっとすごいなと思うのです。

本書で知りたい内容は、
ズバリ、松井先生の仕事術と発想術。

それでは、気になった部分だけ、
ご紹介しましょう^^

ーーーーーー
自分では本格派だと認識していまして・・・・。
自称本格派(笑)。一球目だけ変化球で入って、
あとはセオリー通りに組み立てているだけです。
暗殺教室』もまさにそうでした。

あの漫画は普通の学校ものなんです。
ただ「暗殺」と一言加えて入り口を変えるだけで、
全然別の世界が開ける。『暗殺教室』は自分の中で、
王道というかど真ん中に近いんですよね。
今、王道を行く漫画減っていて、隙間をつくような漫画増えていまして、
p27

最初はひらめきだけですね。ページをめくったら、起立した生徒が一斉に銃を構えて先生を狙っている。「それおもしろくない?」って

それから、その絵を連載漫画として成立させるにはどうしたらいいかを考えました。次の新刊、先生が生徒に殺されてしまったら続かないので、攻撃をずっと避け続ける必要がある。そうしたら先生はすごスピードで避け続けていたら、隣のクラスは授業にならないし、あっという間に校内に噂が広まって大問題になりますよね。じゃあそのクラスだけ、離れの校舎にすればいい。さらには慣れの後者にするためには、落ちこぼれの集まるクラスにすればいい・・・。そうやって最初の絵さえできれば、後がつながっていくんです。

p29

自分の中で「偶数ページは宝の山」という考え方があるんですよ。

本を開いて、右が偶数ページで、左が奇数ページ。奇数ページではその先の展開がわからないので、ペラッとめくった偶数ページで、驚かせることができるんです。

p37

物語を始めることよりも、むしろ終わらすことを一番考えているんですね。

p61

漫画も、新しい題材を扱うとき、ちゃんと言葉にできて絵にできないとしょうがないから、結構調べこむんです。

その結果、細やかな建物の造形や成り立ちにも詳しくなり、「暗殺の聖地」なんて言葉もうまれたりする。

p87

ーーーーーー

松井先生って、すごく自然体で書いているけど、
実は計算されつくした作品であって、
それでいて、無理がない。

暗殺教室は完結しましたが、
次の作品も楽しみにしています。

 

ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書)

ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書)